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読書系女子のあれこれ

旅行と本が好き。面白かった本の考察とおすすめです。

ミステリとしても旅行記としても良かった『太陽がいっぱい』P. ハイスミス

主人公が犯人型のミステリ要素、青い海と青い空のヨーロッパ旅行記的な要素、正反対な美形の男の子2人の揺れる感情。

 

自粛中に名作シリーズ

P.ハイスミス太陽がいっぱい

太陽がいっぱい (河出文庫)

太陽がいっぱい (河出文庫)

 

 

目次

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あらすじ

●学歴家金家族無しのアメリカ人詐欺師の青年が、頼まれてイタリアの港町で生活している金持ちの知人を訪ねる
●いろいろと羨ましくなったからそいつを殺して成り代わって
警察に追われつつ散財しながらヨーロッパ中を旅行する話

 

ヨーロッパ旅行記としても良い

話の筋のメインとは違うが、旅行好きとしてはかなり好きな小説。
後半、警察に追われる主人公が、アメリカ→イタリア・フランス中心のヨーロッパをかなり詳細に旅行して回っているので、旅行記を読んでいるような気分になれて良かった。
主人公のトムは青い海と空と、歴史的な建造物が好き。

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主人公が訪れた主な先をリストにしてみた。

アメリ
・ニューヨーク

●フランス
・パリ
・カンヌ
・リヨン
マルセイユ
ナポリ
・サンレモ(滞在)
・ニース

●イタリア
マジョルカ島
・ローマ(滞在)
ナポリ/モンジベロ(滞在)
シチリア島
・ピサ
ヴェネツィア

ギリシャ

主人公が滞在している場所は、かなり観光して回っているので描写が細かく、おすすめ。

 

好きなところ

途中まで(知人を殺すまで)は、イケメン同士で顔がそっくりな2人の繊細なやりとりが見所。

一方は金持ちで気まぐれで、もう片方は貧乏で空気を読んでノリだけで生きてきた男だ。

 

昭和の少女マンガ的な同性愛的な気持ちを自覚し欠けて揺れる主人公と、イタリアの青い海と空。

風と木の詩 (1)

風と木の詩 (1)

 

気まぐれな友人に振り回されて嫉妬や羨望などの感情に振り回される主人公が良い。


話が面白いのは殺してから

展開が大きくなるのはイケメンの知人を殺すしてから、徐々に嘘が大きくなってくる辺り。

 

更に犯罪を重ねる羽目になって綻びが出始めたり、警察に目を付けられ、探偵が雇われだして追いつめられるあたりのミステリ感がとても良い。
けっこうボロを出してくる天才詐欺師トム(主人公)がいつ捕まるのかドキドキする。


最後の結末は予想していなくて、リードがすごく上手かった。犯罪者目線のミステリではかなり好きかも。


原題は『The Talented Mr.Ripley』

邦題は『太陽がいっぱい

どちらのタイトルも読後しっくりきた。


映画はアラン・ドロン主演。

太陽がいっぱい 【特典DVD付2枚組】

太陽がいっぱい 【特典DVD付2枚組】

  • 発売日: 2017/12/22
  • メディア: DVD
 

 

ミステリ的にも海外旅行記的にもおもしろいので、未読の方はこの機会にぜひ。

太陽がいっぱい (河出文庫)

太陽がいっぱい (河出文庫)

 

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お題「#おうち時間