読書系フリーターの日常

ブラック企業を新卒半年で辞めた読書好きフリーターがいろいろ考えています。契約社員になりました。

「好き」を仕事にするのは正しいのか問題

好きなことで食べていくのって、一般的に正しい(良い)と思いますか?

 

 

最近働くことについて考える。

というのも、企業勤めが嫌で嫌で就職に失敗してすぐ辞めてフリーターになって、好き放題やりたいことだけしながらだらだら生きること約1年半。

あろうことかこの私がついに働きたくなったのである。

徹底的に好き放題生活した甲斐があったというものだ。

 

そんなわけで今就職活動を再開していて、特別やりたいこともないので次はどんな職業にしようかと考え、いろいろ調べたら引っかかってくるのがこれである。

 

好きなことを仕事にするのは正しいのか問題 だ。

「正しい」の定義

そもそも正しいって何?という話だが、これは私は「その生き方を積極的に肯定・実行しようとし、またそのような状態が一般的に望ましいと考えている」=好きなことを仕事にするのは正しい、としたい。

論拠が極めて個人的な体験・見聞になりがち

往々にして正しい、いやいや好きなことは趣味に止めた方がいい、はたまた好きより得意なことを仕事に・・・など正しい or 正しくない+α(条件付)の答えが出る中で、いつも気になるのが主張する人の論拠が完全に個人の体験だということである。

もちろん皆が皆ではない。しかし過去のデータとか、統計とか、客観的なデータを持ちだしてくる人はあまり見ない。アドバイザーなどはまた別であるが。

 

それの何が引っかかるかというと、自分(もしくは有名人など、いずれにしても個人)と同じ人間はいないのだから、(一般的に)正しいか?という質問に対して私や私の周りが、有名人がこうだからこう、という自分含め知っている数人の話を持ち出してそれぞれ全く違う多数たる一般に当てはめようとする風に見えてしまうところだ。

 

あえて単純化するが、大半はこの4パターンになる。*1

・好きなことを仕事にした/成功 ⇒好きなことを仕事にするべきだ

・好きなことを仕事にした/失敗 ⇒好きなことは仕事にすべきではない

・好きなことを仕事にしない/成功 ⇒好きなことを仕事にしなくてもよい

・好きなことを仕事にしない/失敗⇒好きなことを仕事にした方がよい

 私見では、正しい派も正しくない派も片方が主流とか多いとかはなく、どちらも一定数いるイメージである。

ではそれらの双方が個人の感想で主張しているなら、どちらもあり得るので両方正しい/正しくない ということになる。

どちらも正しくないのだ

「じゃあ人それぞれだよね」で片付けてしまっては面白くないので、少し掘り下げてみる。

 

大前提として言いたいのは、「好きなこと」は人によってバラバラであり、その「好き」の程度や認識も、もっと言えば仕事として稼ぎたい額も人によってバラバラだということ。

 

意外とここの重大にして甚大な個人差を考慮に入れていない意見がちらほら見られる。

「人それぞれ」を主張していたとしても、努力の必要性を説いたり、「好き」の程度の認識の差を指摘するくらいでなんだかスッキリしない。

 

好きなことを仕事にした成功者がよく言うのは、「好きだからここまでできた」である。

ものすごく好きだったからそれを突き詰めてその道の第一人者となった研究者。ITオタクの知識を活かして起業してIT分野で成功した企業家。一流のスポーツ選手。人気の作家。

 

彼らはそもそも、そのことに対してアホみたいに長い時間努力できるのである。才能等の存在はあるのかないのか知らないが、少なくとも適性や素養はあるわけで。

成功には、流れに乗れるとかブームに乗るとかも含まれる。

それはつまり、その好きなものが「流行している」「ニーズが高い」などの要因にたまたまマッチしている状態になるからだ。

 

では、これからができずに夢や現実から離れたイメージ、流れに乗れない(作れない)状態で好きなことを仕事にしようとすると失敗しやすいということになる。

 

まず好きなことで食べていこうと思う人ならその好きなことに対する知識・技能はある程度のレベルに達しているのだろうけれども、たとえばイラストなどは、市場が成熟してしまって競合が多かったり供給過剰に陥っているものが「好き」ならば、要求されるのはかなりの完成度だったりそのときに受けの良い絵柄だったり、マニアックな多方面にわたる知識や技術だったりする。

要は求められるレベルが高いので、そのレベルに達していないと仕事にならない。

 

 つまり、高度なレベルが求められる仕事になる「好きなもの」ならば、参入に対するハードルが高くなる傾向があるだろう。

 まとめ

私の結論としては、仕事を選ぶ際において考えないといけないことは、

 

1、その「好き」なものが現在~数年において市場的に仕事として成立する(稼げる)分野である or 稼ぐ方法が見えており、

2、なおかつそれを仕事にすることで、その「好き」が(個人が思う)最低限の生活に必要な金銭を稼ぐことができるレベルに達している状態

 

ならば、好きなことを仕事にするのは正しい、となるのではないだろうか。

 

 「必要なレベル」「仕事として成立するか」この辺りは、自分一人でなく第三者に一度アドバイスを求めてみるほうが冷静に判断できそうだ。

肯定派にしろ否定派にしろ、他人にもそれを勧める場合は、その人の好きなことが・好きな(できる)レベルが、自分と似たような条件であるのか否かくらいは考慮してほしい。

 

ちなみにだが、無名・貧乏からスタートして成功した成功者は「諦めず続けてきたから成功しました」ようなことをよく言うが、それはおそらく続けるうちに1と2が同じタイミングで揃った結果なのではないだろうか。

それと、三番目くらいによく見る「向いていることを仕事にするべき」は2の部分を抽出したものであると考える。

いずれにしても、最低限両方揃わないと難しい道になると思う。

 

 

※市場や求められるレベルは時代により遷移するため、「今するかどうか」の話に絞って書いた。

働くこと、好きを仕事にすることに迷いのある方にお勧めする本

働くことがイヤな人のための本 (新潮文庫)

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さまざまなパターンの 働きたくない/好きなことで生きるを哲学する一冊。「働きたくない」をここまで突き詰めた本は他に類を見ない。

「手紙屋」

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 自分の中の働くことの位置づけについて考えたいときに。

*1:例外あり