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読書系フリーターの日常

ブラック企業を新卒半年で辞めた読書好きフリーターがいろいろ考えています。契約社員になりました。

改めて、『千一夜物語』にはツッコミ所が多過ぎて

大学時代、つまんない授業の間はずっと図書館で借りた本を読んでいた。
やけにはかどる。
ボリュームのある本でも、授業中ならサクサク読める。何しに大学来てんだって話である。

 

それはさておき、そこで古典系によくチャレンジしていて、岩波文庫の書架からよく借りていて、たしか2回生の前期はずっと、アラビアンナイトで有名な『千夜一夜物語』を読んでいた。

岩波で1960年代に出版されたやつだと思うのだけど、検索しても見つからないな・・・。全部で20巻以上あったと思ったけど。

 ↓多分これではない。訳は同じ人だった記憶がある。

完訳 千一夜物語〈1〉 (岩波文庫)

完訳 千一夜物語〈1〉 (岩波文庫)

 

 有名なのは最初のところと、シンドバッドの冒険・「開けゴマ!」のアリババと盗賊の話、それからアラジンと魔法のランプですね。ここしか入ってないのもけっこうある。

でも、本当は宰相の娘シャーラザードが王に殺されぬために毎夜話をする(そしていいところで切る)という内容なので、短編集に近いと思います。短編の間と間に王とシャーラザードの会話とかが挟まる。一冊に2,3話、全40近くの話があったはずです。

ちなみに、漫画「マギ」では「シェヘラザード」でしたか。

マギ 15 (少年サンデーコミックス)

マギ 15 (少年サンデーコミックス)

 

 

内容を千夜一夜物語 - Wikipediaから引用すると、

妻の不貞を見て女性不信となったシャフリヤール英語版王が、国の若い女性と一夜を過ごしては殺していたのを止めさせるため、大臣の娘シェヘラザード(シャハラザード、شهرزاد)が自ら王の元に嫁ぐ。シェヘラザードは毎夜、王に興味深い物語を語る。王は続きの話を聞きたいがために二百数十夜に渡ってシェヘラザードを生かし続け、ついに殺すのを止めさせるという物語が主軸(一番外側の枠物語)となっている(また、姉のシェヘラザードの傍らに、妹のドゥンヤザード英語版もいる)。話が佳境に入った所で「続きはまた明日」とシェヘラザードが打ち切るため、王は次の話が聞きたくてシェヘラザードを殺すのを思いとどまり、それが二百数十夜続いた。

説話は、冒険商人たちをモデルにした架空の人物から、アッバース朝カリフであるハールーン・アッ=ラシードや、その妃のズバイダのような実在の人物までが登場し、多彩な物語を繰り広げる。説話は様々な地域に起源をもち、中世のイスラム世界が生き生きと描き出されている。

話自体はすごくすごくすごく面白くて、それについてはまた書こうと思っているけど、話の設定について今まで心の中でつっこんでたことを書きたい。もちろん仕様なのは承知ですが、あえてスルーしません。

いくつかバージョンがあるので、他と内容が違うところもあるかもしれません。

シャーラザードと王の結末についても書いているので、ネタバレ有です。手元にないので、うろ覚えも有りです。

 

つっこみどころ

1、妻に不倫されたショックで国中の若い女性を集めて一夜過ごした後殺す

(たしか1~2年そんなことが続いた。近隣の国を治めている弟も同時期に妻に裏切られて同じことをやっていた。)

男尊女卑の文化と王の身分を考えれば現代で同じことをされるより屈辱的だったのは想像が、妻が許せない→女全部もう許せない、はどう考えてもやりすぎ。妻以外の女性、無関係。

 

2、若い女性がそんなにたくさんいなくなったら、人口的にまずいことになる

統治的な問題もありますが、1年として365人、2年なら730人でしょうか。そして、この時代は3人以上は平均して女性は子どもを産んでいたでしょうから、×3くらいの人工的な損失がある。

 

3、約1001夜もそらで話ができるシャーラザードが賢すぎる

たしか20歳にいくかいかないか。確かに聡明という設定ではあるものの、記憶力が尋常でない。小話をしたあと、王様が難しい顔をしたり不倫のトラウマを思い出して「不快である」みたいに言ったら「じゃあこの話はいかかでしょう?」と切り返してきます。どんだけレパートリーあんの?

 

4、シェヘラザードが1001夜にわたって毎晩通い詰めたのに、王は全く妊娠に気づかなかった

3年近く、やることはやっていたはずです。最後にシャーラザードが「あなたの子どもでございます」と連れてきて王が感激、で大団円ですが、なぜその前に気づかない。

1夜か2夜だけ、「シャーラザードは体調がすぐれないようだったので、早々に下がらせた」みたいなところがあり、その日出産したようです。2人産まれていたので、2回・・・?

そして妊娠→出産はそんなに軽く済むものではない。

ていうか、その前に3年も子供ができなかったら疑うでしょう・・・。

 

5、王はシャーラザードの美しさと聡明さに感じ入り、結婚。子どもも実はできていて、後継ぎもできました。めでたしめでたし。

正気に返ったのはよかったですが、どう考えてもめでたいのは本人たちだけです。全然めでたくない。関係ないのに殺された若い女性、自分の娘を殺された親たち、わけもなく殺された家臣たちは・・・・?

ちなみに、いつも横に控えているシャーラザードの妹のドニアザードは、(ドゥンヤザードとも。お姉さま大好きでかわいい。小話の継ぎ目や終わりに、「お姉さまのお話はなんて味わい深いのでしょう!」と合いの手をいれてくれます)隣国の弟と結婚して子供をもうけます。

 

 

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以上、とくに意味はない記事でした。でもつっこめてスッキリした。

ちなみに、短編扱いでいいと思うので、間の一冊(たとえば、3巻目だけとかでも全然話が分からないなんてことはないです)もし見かけたらぜひ手に取ってみてほしい。

ほとんどが美男美女の冒険と恋愛ものファンタジーだし、(あくまでフィクションと脚色ありですが)アラビア世界の社会・宗教・風俗など世界を楽しく学べますよ!

 

おわり。