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読書系フリーターの日常

ブラック企業を新卒半年で辞めた読書好きフリーターがいろいろ考えています。契約社員になりました。

読むとなんか向上心が湧いてくる作家 <森瑤子・林真理子>

 

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私の中で、「女の欲望に火を付ける二大作家」というのがあります。小林真理、そして森瑤子

読むといい男とする高級な生活に向けて一生懸命働く意欲が湧いてきます。普段はそんなのほしくないけど。

ちなみにこの場合、女の欲望とは、美(虚栄心)・カネ(贅沢)・男(死語だけど三高とかハイクラスの)を指します。

 


不景気で育っているほぼゆとり世代の私は(さとり世代にも片足を突っ込んでいる)、基本的にそういうものに興味はない。

ブランド欲しいとかデートはいいレストランで男のおごりとか、高価な化粧品とか装飾品が欲しいとかなんて、性格的なものもあるけれど当然思ったことはないです。向上心はちゃんとあるけど、身の丈に合った生活指向型だし、余計に。
しかし、この二人の作家の小説を読んだ直後だけはこんな感じになってます。

 

 

なんで私、多少大きい大学出たのに西麻布のマンションでベンチャーの社長とか御曹司とパーティーしなかったのか

 

 


男と高級ホテルのバーでおっしゃれなやりとりする機会をもたなかったなんて、若い時間の使い方間違った!

 

 


ロクにブランド品と化粧で自分を磨き上げていない、そういうものに見合わない私終わってるわ

 

 


ヴァレンティノとかイタリア製の36万のサマーウールのスーツ()なんて一着ももってない。ていうか、見たことない気がする。そんなのをプレゼントとかされないし!

 

 

 

で、もうそういうの何が何でも20代のうちに手に入れないと!がんばろ!!!

みたいな気分になります。

 

 

 

とにかく、読んだ後のくすぶりと自分の人生について考えさせられ度がすごい。

ほどほどの幸せとか平凡な人生とか心底どうでもよくなってくる。
もちろん全作品読んだ訳じゃないのだけど(森瑤子は15冊くらい、林真理子は10冊に満たないくらい)、彼女達の本の中ではそんな絢爛な世界が多々繰り広げられるのです。特に、森瑤子。

 

こういう女の人生を扱っている小説って、ある程度共感とかしながら自分と重ね合わせて読む部分てあると思うのだけど、登場人物たちは一見近そうで住む世界が違う。

どちらかというと、普通では手に入らない人生を、奥底の願望を仮想体験するようなタイプなので、そこに自分を重ねたところで仕方ない。でも重ねてしまう。

 

第一、そういうものが欲しいなんて普段は思いもしないのに、それらを得ていない事実に焦燥感を掻き立てられてひどい後悔というか、どうにもならない激しい感情がやってくる。
あの感覚、超痛気持ちいい。退屈な日常を吹っ飛ばしてくれるほどのカタルシス。で、妙にモチベーションが上がる。だから定期的に読みたくなっちゃう。

 

 

もしかすると、自分の中の女の部分を見ながらじっくり味わうことができる、そんな機会が定期的に必要なのかもしれない。そうして、作品の世界に他人を没入させてらその感情や欲望をここまで動かせる作品も、なかなか出会えないと思うのです。

 


ちなみに、激しい感情掻き立て度でいくと私的には小林真理子100に対して森瑤子70です。小林真理子は庶民型バブル系、森瑤子は高貴系上品型のイメージ。しかし、どちらも女のどす黒い欲望と感情を的確に見せつけてくるのです。

 

この2作家の欲望掻き立て系でオススメなのは、林真理子下流の宴』『花探し』、森瑤子『ホテル・ストーリー』『情事』
どれも、極上のカタルシスと激しい焦燥感が味わえます。

森瑤子の『ホテル・ストーリー』は短編なので読みやすい。ペニンシュラ・ホテル、オリエンタルホテルなど世界の名だたるホテルを舞台にしたそれぞれで完結した恋愛系の短編です。私はオリエンタル・ホテルのが好き。

 

 

男の人は、読まないように。

多分、こんな感じの女性がちょっとイヤになると思います。笑